祐天寺ブライト歯科ブログ

くさび状欠損の症状と治療法

2017年06月26日

くさび状欠損の症状と治療法

 

くさび状欠損とは?

 

 

くさび状欠損という言葉を聞いたことはありますか?くさび状欠損とは、歯と歯茎の境目に出来てくる凹んだ欠損の事です。

主に、継続的に過度な力で歯磨きをすることが原因で起こります。その他にも噛み合わせの悪さや過度な強い咬合力による歯質の破壊などが大きな原因と考えられている病気です。

症状が進むと知覚過敏を引き起こしやすくなるだけでなく、特に見えやすい前歯の方だと審美的な問題にもなってきます。

欠損の部分は人工の補修材で治すことが可能で、歯科で個人個人の症状に適した対処をしていきます。

 

 

 

くさび状欠損の主な症状

 

前項でも述べましたが、くさび状欠損とは歯の状態を指しています。歯と歯茎の境目が(くさび状に)削れてくることで歯が欠損している症状のことをいいます。

原因としては強い力で歯磨きをする、歯ぎしりや食いしばりなどがあげられており、症状が進行すると知覚過敏などの原因となります。これは、歯が削れてくることで歯質が薄くなり、歯の神経に近づいてしまうからです。他にも凹みの部分は、エナメル質で覆われている歯の頭の部分とは異なり歯の質としては弱いので、虫歯になり易い部分になります。

 

 

くさび状欠損になる原因

 

 

くさび状欠損の原因としては、ほとんどの場合、まず歯磨き時のブラッシングを押し付けるような強い力で横磨きすることにより起こります。歯頚部(歯と歯茎の境目のこと)付近の歯の質に起こりやすいのは、ちょうどエナメル質と呼ばれる歯の硬い層から象牙質と呼ばれるエナメル質よりも柔らかい層に移行する部分にあたるためです。

また硬すぎる歯ブラシでさらに研磨剤入りの歯磨き粉の使用も、この症状を助長する原因になります。

その他、くいしばりや歯ぎしりによる強い咬合力もくさび状欠損の原因となります。

 

 

くさび状欠損の治療方法

 

 

くさび状欠損の治療方法は知覚過敏などの症状がなく欠損部分が浅く虫歯になる心配がなければ、経過観察でも問題ありません。

深く凹んでいる場合は合成樹脂(保険適用)などで埋める必要があります。ただし、埋めたからその後は安心というわけではありません。ブラッシングなどが原因の時は適切な歯磨きの仕方に改善しなければまた同じ状態に戻ってしまいます。

その他、就寝中の歯ぎしりやくいしばりが原因の場合は、歯にかかる異常な咬合力を解消するため、マウスピース(保険適用)などをつけておくことが必要になってきます。

 

 

くさび状欠損の症例

 

 

くさび状欠損の方の実例を紹介いたします。

 

 

矢印の部分のような欠損が見られる箇所がくさび状欠損です。この方は歯磨き時に強く押し当てて磨いていることを自覚していました。また、歯の先端を見ると、カットされたような跡も見られます。これは歯ぎしりをしているときに見られるものです。不適切な歯磨きと歯ぎしりによる(悪い意味での)相乗効果ですね。さらに、左の矢印の部分をよく見ると、欠損部の隣接したところに白いものが見えます。これは1度くさび状欠損の治療をした後です。ですが、強い歯磨きを続けたためにまた新たにくさび状欠損を作って来てしまったのです。

このようにくさび状欠損は治療をしたとしても、きちんと原因を取り除いてあげないと根本的な解決にはなりません。

ちなみに治療後の写真がこちらです。

 

 

最後に・・・・

くさび状欠損になってしまった歯は虫歯と同様、自然に治ることはありません。放置しておけば虫歯にもなり易いですし、ひどくなるとしみる症状が強く出ます。最悪神経を取ることになってしますので、特にしみるなどの症状のある方は早めに歯医者さんに相談するようにしましょう。

 

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