歯周病治療

こんな症状でお悩みではありませんか?

  • 歯がグラグラする
  • 歯磨きの時に血が出る
  • 歯茎が腫れている気がする
  • 歯か歯茎かわからないが、何となくうずく
  • 口臭が気になる
  • 前より歯茎が瘦せてきた(下がってきた)

この中で一つでも当てはまるものがあれば、歯周病を患っている可能性があります。

成人になったら歯周病に注意

乳幼児期や学童期はむし歯が主な歯のトラブルでしたが、成人になると歯周病のトラブルが多くなってきます。歯周病は歯肉炎、歯周炎の総称です。歯と歯肉の間にある溝に溜まった歯垢や歯石に歯周病菌が定着し、炎症を引き起こすのが歯肉炎です。そして、炎症がひどくなり骨などの歯周組織にまで影響を及ぼすのが歯周炎です。

歯周病が重度になると抜歯を余儀なくされることもあるため、成人にとって最大の抜歯原因となっています。歯周病になってしまうと日常の歯磨きだけでは改善されません。

全身疾患への影響も

歯周病原細菌は歯周病を引き起こすだけにとどまりません。現在では、様々な全身疾患にも影響を与えると言われています。様々な研究データで、歯周病原細菌が血液を介して全身に回ると、血管を刺激し、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めることが解ってきています。

また、歯周病が 糖尿病を悪化させる原因であることも解かってきました。これは細菌の死骸である内毒素の影響と言われ、歯周病も糖尿病も生活習慣病であり、適切な治療を受け、毎日の生活習慣を改善することで改善できるので内科と歯科両方での治療が必要となってきます。

歯周病の進行の仕方

step01
歯肉炎

歯と歯肉の間の溝の清掃が不十分だと、歯垢や歯石が形成され、細菌が定着し、歯肉に炎症が起こります。この状態が歯肉炎です。歯肉炎になると、歯磨きの時に出血があったり、歯肉が赤く少し腫れぼったい感じになります。

このときの歯周ポケット(歯と歯肉の間の溝)の深さは3mm程度で、この時期であれば歯医者さんでの歯石除去や正しい歯磨きの習慣化などで元の健康な歯肉の状態へ回復させることが出来ます。ただし、この歯肉炎の状態だと具体的な症状に気づかずに過ごされている方も多いのが実情です。20代以上の日本人の8割以上がこの状態だというデータもあります。これ以上悪化させないためにも1度歯石を取ったとしても定期的な歯科検診(3ヵ月~6か月に1度)は必要でしょう。

step02
軽度歯周炎

歯肉炎から、さらに進行した状態です。歯周ポケットの深さは3~5mm程度になっています。 このころになると、顕著な口臭もしだし、歯肉を軽く刺激するだけでも容易に出血してきます。この時期でも歯石除去や正しい歯磨きは必要ですが、歯肉は元の健康な状態からはやや下がった状態になる場合があります。また、歯石除去も深い部分を取る際は麻酔が必要になることもあり、時間がかかることがしばしばあります。

ただ、これだけの状態になっても自覚症状がない場合がほとんどです。当院ではこの状態であればまだ患者さんの大切な歯をしっかりと残すことができると考えているので、手遅れになる前に早めに受診して頂ければと思います。

step03
中度歯周炎

歯肉の炎症はさらに進み、腫れが大きくなります。歯周組織の破壊もさらに進行し、歯周ポケットは深くなり、5mm以上あります。 このころには歯磨き時の出血が多くなり、口臭も強くなり、場合によっては多少の歯の動揺や膿が出ることも自覚症状として出てきます。

こうなってくると治療もより困難さが増してきます。同じように麻酔をして歯石除去を行っていきますが、あまりにも歯石がこびり付いていたり深い部分にある場合は、外科的に歯肉を切り開いて治療が必要になることもあります。ここまでくると歯を残していけるかのギリギリの状態と言えます。

step04
重度歯周炎

歯周病としては末期の状態になります。歯の動揺は強くなり、 膿も自然に出てきますし、状態によっては痛みや腫れが強く出ます。口臭も口元で匂いを嗅がなくてもわかるくらい強くなってきます。

ここまでくると歯を保存することもかなり難しくなり、ほとんどの場合、歯を抜くことになります。この状態にならないように心がけることが大切です。

歯周病を治し、予防するためには・・・

歯周病の原因は歯垢や歯石に潜んでいる細菌なので、歯周病を治療するには、まず歯垢や歯石を歯医者さんで取り除きます。そして、個人個人に合った正しい歯磨き方を指導し、極力磨き残しがないようなブラッシングを習得してもらいます。毎日のブラッシングで歯垢を取り除き、歯石を作らないようにすることが何よりも大事です。このように言うと、「歯は毎日磨いています」と答える人が多くいますが、「磨いている」と「磨けている」には大きな違いがあります。専用の歯垢染め出し剤を使ってチェックすると、磨けていない部分が赤くなります。磨いていても磨けてなければ、その部分で細菌は暴れ放題になってしまいます。

また歯石の除去と正しいブラッシングで、歯肉炎ならば歯肉の状態が改善されますが、良くなったからといって油断すると、またすぐに元の状態に逆戻りしてしまいます。歯周病は、正しいブラッシングを継続して根気良く続けなければいけません。また、定期検診も継続して受けることが大切です。どんなに上手にブラッシングをしていても部分的に汚れが残り歯石になってしまうことが多いです。歯石になってしまうと、ブラッシングでは取れません。歯医者さんで定期的に歯石を取ってもらい、歯肉の状態をチェックすることが、歯周病を食い止めることも重要な予防策なのです。ただ、治療の開始が遅れしまい、歯周病がかなり進行している場合は、外科手術が必要になることもあります。歯肉を切り開いて、歯周ポケットの中の歯垢や歯石を取り除いて清掃し、歯肉を縫合します。

しかし、手術をしても歯槽骨が溶け始めている段階まで進んでいると、なかなか治りません。そこで、最近は歯肉を切り開いて清掃した後に、エムドゲインゲルというタンパク質を主成分にした歯周組織の再生誘導材料を塗って、歯槽骨や歯根膜、セメント質など歯周組織の再生を促進する方法も用いられるようになってきました。長い時間をかけて外科手術をしても、術後に正しいブラッシングや定期的なクリーニングなどケアをしないと再発し悪化します。最悪抜歯になることも。歯周病対策には、何よりも正しいブラッシングに尽きます。インプラントなどが盛んに行われていますが、ご自分の歯に勝るものは残念ながらありません。健康な歯を維持したいならば、正しい歯磨きを継続して行い、定期健診を受けるようにしましょう!

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